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 独房の中で目を覚ます。時間は7時過ぎであった。虫よけを窓に散布したおかげか、幸いにも虫には刺されていない。朝シャワーを浴び、歯を磨いて、トイレに行こうとするとトイレから嘔吐の音が聞こえる。たぶん昨日のファックマンだろうと思った。

 9時ごろになってもトイレは空かず、聞いた話によると昨日ウイスキーを瓶から飲んでいたようで飲酒量は半端ではないようだ。サラも他の欧州勢もトイレ渋滞に参加していた。どうしてもトイレに行きたくなり、フロントに降りて、暇そうにしているスタッフのおじさんに、「The toilet on rooftop is occupying too long, do you have any alternative choice?」と訊くと考え始めたので、I mean Another toiletというと意味が通じたらしく洋式ではなく、粗末な作りの小屋にあるインド式トイレに案内される。

 トイレで用を足している途中、ことが終わり立ち上がろうとすると、トイレの水洗の水が溜まっているポンプに頭があたった。その瞬間トイレを支えていたパイプが勢いよく倒れ、蛇口から水が噴射し始めた。状況をなんとか修正すべくポンプを立たせて蛇口と再接合しようとするものの、本来ポンプが接続されているべきところがネジではなくガムのようなもので 接合されており、粘着力は無いため復元は絶望的だということがわかった。

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