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 今日はブッダガヤを出ようと思った。もうこんな街は嫌だ。早朝300ルピーで駅まで送るというので、仕方なくそれで行くことにした。オートリキシャのドライバーは30分遅れてきた。「無理だね。もういいよ」と言うと、「行ける」というので「じゃあ間に合わなかったらお金は払わない」と言ってオートリキシャに乗り込んだ。

 列車には間一髪間に合った。そして列車でしばし寝ることにする。どうもブッダガヤの苛立ちはそう簡単には抜けないようだった。

 でも敢えてその苛立ちを無視することにした。「インド人は嘘つきばっかりで、自国民すら騙す。国民もモラルがないし、列車の窓からゴミを投げ捨てて余計な社会コストがかかっている。だからインドは豊かになれないし、先進国にもなれない。金持ちが増えても他の数億人は10年後も同じことをしている。だから彼らがカルマの中で苦しむのは当然で、私は今カルマの地にいる」のだと。

 まぁインドに経済支援してもたぶん皆正直ではないから10年後も何も変わらないだろう。

謎の悟りが開けたようだった。

今日も乞食がやってくる。インド人は自分の方を見ているが寄付を拒否して「It’s Indian problem」と言って、インド人たちの方を見つめる。

インド人は「Why rich country」とか言うが農業的にはインドの方が豊かで資源もあるのに、社会が豊かになる機会を潰しているのは他でもないインド人なのだから。

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