日本ではよくマレー鉄道と呼ばれ、シンガポールのホステルでも「乗ってみたい」って声をよく聞く。実際にマレー鉄道といっても経営者はマレーシアのJRのような存在の「KTM」とマレーシアとタイの国境を越えてタイ側でマレー鉄道を運営しているのはタイ国有鉄道「State Railway of Thailand」だ。

そして旅行距離ははっきり言って長い。乗り継ぎの時刻表はだいたい下記のような感じだが、実際は遅れや、ゆっくりとした滞在を考えれば、もっと時間はかかるだろう。
今ではバタワース、Padang Besarから、クアラルンプールの間が電化されたらしく、電車特急が2012年より多めの本数で走っているらしい。

【2017年にも乗りました。タイ側のマレー鉄道の時刻表はこちら】

 

バンコク(Bangkok)からハジャイ(Hat Yai Junction) or パダン ブサール(Padang Besar)

バンコクからハジャイ、そこから先のPadang Besarまではタイ国鉄の運営でそこから先はマレーシアのKTMの運営となる。ハジャイもしくはバタワースには翌日の到着になることが多いようだ。この区間の途中に王室御用達ビーチのホアヒン(Hua Hin)などがある。ちなみにバンコク発の一部の列車の行き先はSungai Kolok行きとなり、そこから徒歩でマレーシアのTumpatに入りマレーシア東海岸の綺麗な海を見るってルートがあるようだが、Sungai Kolokはイスラム教徒が多く住み、仏教国のタイからの分離独立を求めているテロが起こった過去もあり、あまり行くことはお勧めされないらしい。なにやらタイ軍の兵士が自動小銃持ってうろうろしてるとかなんとか。

ペナン島の近くのバタワース(Butterworth)へ行きたい場合、今はマレー鉄道がほぼ全線電化された影響かもしれない(かはしらない)が、バンコク発は全てHat Yaiでお乗換えとなり、Padang Besar行きのシャトル列車にHat Yaiから乗ることになる。その後、Padang Besar駅でタイの出国審査とマレーシアの入国審査を同じ駅でする(こういうのをIntegrated Borderって言うらしい)。その後電車でButterworthへ行くか、クアラルンプールへそのまま行くこともできるらしい。でもクアラルンプールまでは長そうだし、車内販売も大したものは売ってないので、Butterworthで降りて足の運動をすることを個人的にはおすすめしたい。

時刻表は下記のタイ国鉄のサイトで検索できる(35、36列車は情報更新中で検索できないが今は列車番号31番とかでHat Yai行きに置き換えられたらしい)

http://www.railway.co.th/checktime/checktime.asp?lenguage=Eng

終着駅名 Hat Yai Padang Besar Sentral KL
31(客車列車  (ディーゼル) 9213(電車
種別/列車名 Special Express Shuttle Train platinam
Bangkok 14.45
Sala Ya 15.42
Rachaburi 17.01
Hua Hin 18.45
Chumphon 22.45
Surat Thani 1.26
Thung Song Junction 3.22
Hat Yai Junction 6.35 7.30
Yala ll
Sungai Kolok ll
Padang Besar 8:25(9:25 Malaysia time) 9:30
ALOR SETAR 10:04
Butterworth ll
TAIPING 11:29
KUALA KANGSAR
IPOH
TANJUNG MALIM
RAWANG
SENTRAL KL 14:35

 




 

ハジャイ、バタワースからクアラルンプール

ちなみにタイ国鉄の列車も少しマレーシアに入り込むし、マレーシアの列車もタイのハジャイ(Hat Yai JCT)まで入り込むのは過去の話で、ハジャイまで行った場合でマレーシアに行きたい場合、もしくはバタワース、アロスターあたりからタイに行きたい場合は、タイの時刻表とマレーシアの時刻表の両方をチェックしてHat Yai←→Padang Besar(乗換)Padang Besar←→Butterworthみたいな感じで移動となる。

だいたい、下記のような感じで、国境はPadang Besarで、国境駅はマレーシア側になり、入国と出国の手続きがそこで行われるようだ。また、タイ側の街も「Padang Besar」という名前で、タイの国内移動はタイ側の「Padang Besar駅」を使うことになるらしい。

オレンジがBangkokから来て、Hat YaiやSungai Kolokを終点にする列車、水色がタイ国鉄(SRT)が運行しているマレーシア国境のPadang Besarまで直通する列車で、青がPadang BesarからButterworthやKL Sentralへ向かう列車の路線である

また、クアラルンプールからバタワース、Padang Besarまでの区間は電化されたみたいで電車特急が走っている。 また、バタワース駅ではペナン島へ行くフェリーがあり、フェリーは片道1.2マレーシアリンギットとなっていて、そんなに高くはない。

あと、長距離列車の始発は昔の白いモスクっぽい建築のクアラルンプール駅ではなく、KL Sentral駅となっているので乗換には注意が必要だ。

クアラルンプール(KL Sentral)からジョホールバル(JB Sentral)、シンガポール(Woodlands CIQ)

この区間も始発駅がKL Sentralになる。クアラルンプールから鉄道でマラッカに行きたいという相談も受けるが、行けないことは無いが難しい。それにバスで行った方が時間がもったいなくないし、有意義だと思う。

路線図は下記の通りで、列車はJB Sentral行きとなっており、ニュースによるとジョホールバルとシンガポールの間はシャトルトレインなるものが走っているらしい。(が、利用価値はないと思う)

ktm2

一部の列車は北の方まで直通し、バタワースに行くそうだが、退屈そうなので北まで直行はお勧めはしない。

ここで3つの駅について紹介

Tampin;実際のTampin市街からは離れており、ここからバスに乗り換えてマラッカへというガイドブックも多いが、お勧めはしない。駅前に一本しかない道路から、暑い中いつ来るかわからないバスを待つのはかなり過酷で、手を挙げたりして乗る意思を示さないと素通りされる。マラッカに行くならジョホールバルかクアラルンプールからバスの方が良い。

駅の近くの道路っていうのは下の画像のような感じ(2010年)

39949_148298085187484_2502449_n

 

Gemas;地図上はここで乗り換えて東海岸へ出れそうだが、時刻を見間違えたり、無計画さから「ここで泊まればいいや」と考えるとめんどくさいことになるかもしれないので、クアラルンプール(KL)から行くなら東に行くバスを検討したりしても良いと思う。

JB Sentral and Woodlands CIQ; クアラルンプールから来た場合、ここが国境駅になり、シンガポールの入国審査はWoodlands CIQ駅で行われる。入国審査後はシンガポールの土を踏むことになるが、この駅の近くにはバス停しかなく、通勤電車の駅が隣接しているわけではないので、使い勝ってはかなり悪く、駅はシンガポールの北端の海(海峡)にほど近く、中心部からは物凄く遠い。 ちなみにシンガポールで列車の切符を買うと、マレーシアリンギットと同じ価格のシンガポールドルを払わなければならない。(建前上1SGDは1MYRと考えているらしい)そのため、価格は2倍くらいとなってしまうので、ジョホールバルで切符を買うのが良いかもしれない。(席がないって問題もあるけど、予約とかしとけばいいかも)

そこで、シンガポールの中心部のBugisと、マレーシアの入国管理の建物が隣接しているJB Sentral駅までバスが出ているので、それを使った方が良いと思う。料金はシンガポールから乗ると2.5シンガポールドルでマレーシアから乗ると2.5マレーシアリンギットとなる。

詳細はこちらのページを参照のこと

バスについて

JB Sentral駅についたら、列車を降りて、駅の構内に入り、↑Singaporeと書かれた看板を探して、マレーシアを出国し、下記の会社が発着するバスストップを探す。わかりやすいけど、人で溢れかえっている。

わからなかったら、タクシー屋以外の誰かにSaya mau ke Singapura(サヤ マウ ク シンガプーラ)とか言ってみるか、

英語で訊いたりしてみればいいかもしれない。

Causeway link

Singapore-Johor Express

上記の2社でシンガポールのBugisからバスで来た場合は、マレーシアの入国を済ませたら、「↑ JB Sentral」と書かれた看板に従って、駅の構内に入る。

 

それでも国際列車に乗りたい人へ;Eastern & Orient Express

 

バンコクからシンガポールの行き方を区間ごとに説明するとこんな感じ。

良い旅を!

上のイラストの機関車はマレーシア所属の機関車っぽいですね。

有名な旅行作家? 放浪家?の方で他の著作は楽しく読ませてもらいました。