国立感染症研究所 感染症疫学センターより、

「中国湖北省武漢市で報告されている新型コロナウイルス関連肺炎に対する対応と院内感染対策」が発表された。

1.はじめに
中国は、湖北省武漢市から報告された原因不明の肺炎患者について、新型コロナウイルス(nCoV)に関連していると暫定的に診断したことを公表した(経緯や最新情報は厚生労働省「中華人民 共 和 国 湖 北 省 武 漢 市 に お け る 原 因 不 明 肺 炎 の 発 生 に つ い て 」
(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html 参照)。


以下の内容については 1 月 15 日 10 時現在における情報を基に作成しており、今後、最新の情
報を基に変更されることがある。

2.新型コロナウイルス関連肺炎の疑い例のスクリーニング


 I. 発熱または呼吸器症状を訴える患者に対して、武漢市への渡航歴(渡航地 域、渡航期間)を聴取する。


 II. 発熱または呼吸器症状を訴える患者に武漢市への渡航歴がある場合には、武漢市内の華南海鮮城(武汉华南海鲜水产批发市场、1 月 1 日以降、閉鎖中)や他の生鮮市場への訪問の有無、武漢市内での医療機関受診の有無、武漢市内での病人との接触の有無を確認する。

3.新型コロナウイルス関連肺炎の疑い例の定義
以下のⅠ-Ⅱ全てを満たす場合を「疑い例」とする。


I. 発熱(37.5 度以上)かつ呼吸器症状を有している。
II. 以下の(ア)、(イ)の曝露歴のいずれかを満たす。
発症から 2 週間以内に
(ア)武漢市内を訪問した。
(イ)武漢の新型コロナウイルスの患者、またはその疑いがある患者と 2 メートル以内での接触歴がある。

新型コロナウイルス関連肺炎の疑い例に対する感染対策。
急性呼吸器感染症患者の診察時には標準予防策、つまり呼吸器症状を呈する患者本人には必ずサージカルマスクを着用させ、医療従事者は、診察する際にサージカルマスクを含めた標準予防策を実施していることを前提とする。

そのうえで、上記(ア)(イ)のいずれかの曝
露歴のある患者を診察する場合、
I. 診察室および入院病床は個室が望ましい。
II. 患者の気道吸引、気管内挿管の処置などエアロゾル発生手技を実施する際には空気感染
の可能性を考慮し N95 マスクを装着する。
III. 患者の移動は医学的に必要な目的に限定し、移動させる場合には患者にサージカルマスクを装着させる。


5.検査や対応の流れ(図)
まずはインフルエンザ等の一般的な呼吸器感染症の病原体による感染症を考慮し、これらにつ
いて微生物学的な検査を行う。検査の結果原因微生物が特定された場合には、検出された微生物
に必要な感染防止対策を行う。上述の疑い例の定義に該当し、これらの検索で病原体が陰性であ
る場合、軽症の場合には咳エチケット・手指衛生の指導をしたうえで経過観察。重症であり疑似
症サーベイランスの対象の定義を満たした場合には、当該医療機関を所管する保健所に報告する。
画像検査などで肺炎と診断された場合には、中等症以上と考えられることから、疑似症サーベイ
ランスにおける「重症」の定義に合致しない場合でも同サーベイランスの運用について保健所へ
相談する。なお、疑似症サーベイランスの定義や運用については「疑似症サーベイランスの運用
ガイダンス(第三版)」(https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/PDF/gijisyo-gildeline-200110.pdf)
を参照すること。

という内容だった。

https://www.niid.go.jp/niid/images/epi/PDF/wuhan_200115.pdf

より引用

また、この日武漢市当局は限定的だが、人から人への感染する可能性は排除できないと産経新聞が伝えている。