昨晩、「ユネスコが日本列島全体を世界遺産に登録」という英語のネタ記事を日本のブロガーが解説したものを読みました。あぁアレねみたいな感じで読んでいましたが…

そのブログの内容は…

日本からのユネスコ世界遺産の申請が多い

面倒だから日本列島全体を世界遺産にしちゃおう

なんでこうなった?

日本スゴイ!系番組の影響

日本スゴイ番組はクソ

みたいな感じの内容でしたが、どうもネタの楽しみ方が私と違うのかなと感じるので、書いてみようと思いました。ちなみにブロガーさんの記事の元になってるのは以下のネタ記事です。真に受けないでくださいね。

UNESCO Adds Whole Of Japan To World Heritage List To Save Time

日本からのユネスコ世界遺産の申請が多いのか

私はあまり世界遺産に興味が無いのでわかりませんが、世界遺産とやらに観光資源としての価値があると考える日本人は多いのだろうかと思います。でも、世界遺産の観光地を活かしきれていない現状もありそうです。ただ、ここは笑う所ではありません。

日本列島を世界遺産にしちゃおう!

ネタサイトでは、「えぇマジで!?」って思うようなタイトルが必要で、それでこういうネタになっているんだと思います。

なんでこうなったの?

日本スゴイ番組は別に関係ありません。そもそもテレビなんて見ないんだから良いじゃないですか。

娯楽番組に真面目なものブッ込んでもつまらないですし、日本は確かにスゴい面もありますが、それが世界遺産に登録しようというモチベーションになるのかな?というと、関係は無いように思います。

むしろ、ここでユネスコを使う意味と、面白い部分は、このブロガーさんが書きつつもスルーしたFAXの部分にあって、「FAX7台買わないといけなくなった」とかペーパーワークが増えてバカらしく思えたという部分にあります。

最初に…

How much paperwork and facsimile correspondence we have to deal with from Tokyo?

と書いてあって、「あぁなるほどね」ってなりつつ読み進めます。

それでユネスコが申請に対応するために
FAX7台買った(それ以前は使ってなかった)
スタッフの2/3を日本をユネスコに登録した後に解雇する。
というところがあって、日本に住んでて非効率な労働に従事している外国人が鬱憤晴らしができるというのがこの記事の要点だなと思います。

もし、世界遺産に登録されると、FAX用紙の紙のバルブを作るのに森林伐採ができなくなるっていう意味もあるでしょう。

FAX7台買って申請後職員の2/3を解雇するわけ

ここからは私の話になるのですが、香港、シンガポール、バンコク、上海などの海外のオフショアや、その他の国で、書類の申請にFAXを使う国って、あまりありません。実際はpdf.というか普通にメールなどが使われることが多いのかなと思います。(コピペできるものが望ましい)

シンガポールのある友人は、日本の某商社が大嫌いで、「えっ、なんで?」って訊くと、「奴らは未だにFAXで注文してきて、それをシステムに手打ちで入れる時間が取られてムカつく」と話していました。

「まぁ確かにメールとかで入れてくれればコピペで済むのにねw」って言うと、あんまり注文が多いと、FAXから紙を取って来て、それをひたすらデータ入力する人が必要なんじゃないかと思うとか言って、

当時学生だった別の友人が「いいじゃんそれ。時給10ドルでお願い」とか言うと、「その仕事にそんな価値ないですよ。それに一日中データ入力なんて考えただけでも発狂しそうだ」みたいなことを言ってました。

最近Twitter界隈でも神エクセルみたいなのが話題になっていて、日本企業の旧来から何も仕事をやり方を変えようとしない、決断しないし効率化への意欲が無い硬直性が海外の会社に迷惑をかけていて(ウザがられていて)、日々日本で働いている外国人たちが疑問を感じてる現状がこのネタの背景にあります。

FAX止めれば仕事が1/3になる。2/3の労力が必要なくなる。書いた人はこう言いたいのかなと思います。

自分の場合は海外にいたので、日本の法人に送られたFAXを日本の法人の受付担当者がスキャンしてメールで送ってくれてました。

ただ、逆にオンライン上で請求書が発行されるとか、そういうことに疎い企業は多く、契約書あまり読んでないでサインする人もいるので、その辺は大変だったように記憶しています。「人類の進歩が業務に反映されないみたいで」とか言って笑いを取りつつ上司(某南アジアの途上国出身の人)に弁明していました。

いずれにせよ事務仕事に改善の余地があるし、海外側から見ると、ネタにして笑えるくらいのものだ。
そういう現状を反映しているのかもしれません。

でも現状は海外旅行に行くようなお金を持っているブロガーさんが日本スゴイ番組叩きに夢中で本質を外してしまう(書いた人の脳みそが読めないので、私が外してる可能性もあるけど)くらいには認識されてないのかなと不安になりました。

私たち個人単位で見た時に日本スゴイ番組叩きなんてどうでも良いのです。
でも、大事なのは「自分の主張したいことを材料使ってブッ混む」というよりは、

もっと本質に近いことを丁寧に考えた末に行きつく他の所にあるのではないか、私はそう思います。