東京都知事選ですが、小池百合子氏率いる都民ファーストが勝利したようですね。

正直東京都知事選には全く興味がありませんでしたが、お粗末だったとか内向きな話でとか、色々言われているようです。そこで、隣の県の人が、選挙後の感想についてなんとなく書いてみようと思います。

この件に関する情報はTwitterlandのドンブラこと流れてくる怪電波くらいなのですが、怪電波だと思ったらメディアが書いた記事だったりして苦笑を誘います。

安倍ヤメロ、こんな人達に負けるわけにはいかない、安倍自民惨敗、など様々な文字列が流れては消え、流れては消え、と言ったような感じでした。安倍政権はともかくとして、自民都議連に対する印象は「非推薦議員は除名」と舛添氏の「韓国人学校は政治決断」あたりから私も反感を抱いていましたが、都民ではないので、「まぁ頑張ってくれ」と言ったような感じでした。

あとは、東京の予算を牛耳る既得権益的なイメージが強かったと思います。

自民党と言う政党について

私のイメージで端的に言うと、「自民党には色々な人がいる」と言うのが自民党の印象です。

親中派の二階議員、都議連のドン内田氏、パチンコチェーン協会に所属している野田聖子議員などを初め、親米派、親台派、親韓派、故中川正一氏のように日本ファーストのような人まで様々です。小池百合子都知事もそんな自民党に籍を置いている(た? 見方によって変わってきますが、)一人であります。

経済政策についても麻生財務相は消費税増税に反対で、安倍首相は増税する方針でした。

自民党内で議論と調整をした結果、今の政策があるようです。

自民党と言う議会

なぜこんなに色んな人が自民党にいるのだろう。そう思うかもしれません。たぶん答えは私がまだこの世に存在しない1955年の自民党結党にあると思われます。戦争が終わったのが1945年なので、その10年後、吉田茂の自由党と鳩山一郎の日本民主党の「保守合同」により結党されたのが自民党です。

当時は執行部の力が弱く、派閥を形成し、その駆け引きでの政治が多かったようです(Wikipediaによる)

また、その結党の背景には社会党の伸びがあります。そして、1950年代と言えば、中華人民共和国を承認する国が出てきたり、チベットが中国に侵攻されたり、朝鮮戦争もありました。社会主義の中心地、ソ連の力(軍事力)も絶大でした。

そして、1955年の第27回衆議院選挙の結果は下のようなものでした。

もし、私が保守陣営ならば、日本民主党と自由党を合併して、日本を社会主義と言うイデオロギーから守らなければならない。ここで保守陣営同士争うわけにはいかないと考えるでしょう。

ただ、政治では意見が分かれることもあるので、事前に法案や質疑、法案に賛成するかなど国会に出る前に調整しなければなりません。

おそらく、その調整機関の役割を果たしてきたのが自民党です。
自民党は議会の前にある、強烈な社会主義のイデオロギーからのシェルターを有したもう一つの議会の役割を果たしたのではないでしょうか。

日本維新の会、減税日本、そして都民ファーストの誕生

ここ最近で日本維新の会、減税日本、そして都民ファーストなど多くの新しい政党と新しい顔ぶれの政党が誕生しました。浮遊票などと言われている中の以前自民に票を入れていた人が日本維新の会、減税日本、そして都民ファーストに票を入れるということもあったと思います。国民の意識も変わってきて、ネットも普及しています。

自民党結党以前時と現在の違いは、ソ連は崩壊し、中国も共産主義を保持するものの資本主義を導入し矛盾を抱え始め、社会主義的な学生運動もそっぽを向かれ始め、ソビエト的社会主義と言うのは実現不可能な政治体制だということがわかり始めました。

そして社民党はイデオロギーを優先して北朝鮮を擁護したり、民進党も党名ロンダリングを繰り返し前回の政権交代から社民党的な色彩の人も合流し混乱を極めています。共産党は依然強い勢力を持ちますが、理想の暴力革命ができるのかと言えば疑問です。

今は自民と維新で衆議院の305/475の定数を占めており、都議会議員選挙の結果はこんな感じでした。

自民;57→23 ▲34
公明;22→23
共産;17→19
民進;7→5 ▲2
都民;6→55
維新1→1 (立候補4)

と言った感じでした。

伸びている共産党の政策を見たところ「国民健康保険1万円値下げ」という内容でした。
共産主義っぽくないけど、まぁ人心は掴みそうだなという感じでした。

でも、共産主義革命なんてもう無理なのに、なんで未だに共産党なのでしょうか。上のような政策する政党って普通「労働党」とかそういう名前なんじゃないかなって気はします。まだ、諦めてない?

それでまた、今回の選挙ですと、都民ファーストの中にも自民出身者がいて(12人だったかな?)ます。

マスコミは自民党惨敗、安倍政権に打撃というものの、実は保守陣営自体は増えていて、自民党と言うもう一つの議会を出た小池さんが作った政党が自民党の外で地方自治の舞台で戦えるようになった。そして、維新や減税日本など、過去のイデオロギーに縛られずに政治ができる政党が以前よりも増えてきたという現象を私たちは見ているのかなと感じます。(ただ、保守って言っても、時間の流れ的な意味や価値観的なところで何を保守するのかっていうのもまた難しい議題だなと思いますが)

そして自民党にとっては国政ではなく地方自治の面で都議連のような党内議会の議員達について改めて考え直す機会になるのではないかという感じがしています。

共産党は世界情勢を踏まえて、党名やこれからの在り方をよく考えるべきなのかもしれませんが、私は共産党員ではないので、それ以上は言いません。

最近の流れから、これからは国会議事堂や、地方議会が社会主義イデオロギーなどに支配されず健全な議論ができるようになるのではないかと私は勝手に期待しています。

また、その中で本当に存在意義を問われているのは安倍自民ではなく、実は民進党ではないか…
どこを見て何を考えているのかよくわからない民進党は議会の議論の中に必要な存在なのだろうか…

自民党が与党で維新が野党で、実は国政で有意義な議論ができているかもしれない。
東京では都政で都民ファーストと自民党で有意義な議論と議会運営、そして都政がその結果より良くなれば、どうなるでしょうか。

イデオロギーのつまみ食いと、二重国籍やコーヒーとガソリンなどの問題を抱えた民進党は改めてその存在意義を問われてしまうのかもしれません…

実は惨敗してしまったのは首都ですら存在感を示せなかった民進党で、これは民進党崩壊の序章なのではないか…

 

マスコミはそれに気が付いてほしくない。その一心でペンの暴力で書き殴っているのかもという思いが強まっています。