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 アムリトサルを出て、朝630分にデリーのニザムディン(Hazrat Nizamuddin)駅に到着した。ここからまたニューデリーまで戻らなければならない。オートリキシャはいろいろと面倒くさそうなので、通勤電車でニューデリーまで戻ることにした。外は珍しく雨が降っていて涼しかった。

 駅を一旦出て、Generalの切符売り場に向かう。その時にオートリキシャのドライバーが現れた。メインバザール 300ルピー チープホテル!と言いながら服を掴んでウザい。「I don’t believe Indian driver, they are liar, cheater, and do overcharge」「You like to steal money, right?」と笑うと、「No! 50, I go anywhere」とか言うので「I don’t need you. I don’t need liar driver.」と笑いながら一回り大きな声で言うと立ち止まって悲しい顔をしながら駅前のゴミが目立つ地面を見つめていた。

 インド人ドライバーをそんな感じで無視しながら、切符売り場に向かう。10ルピー払ってニューデリー行きの切符を買った。切符を買う時に電車の発着するホームも忘れずに聞いておく。どうやら次は3番線らしい。

 3番線で列車を待つとEMUという通勤電車が長距離列車の青い車体の隙間から姿を表す。デリーでも相変わらず窓は開けっぱなしだった。東京と首都の鉄道駅のイメージとは程遠い、埃っぽい駅に何度か停まり、列車は緩やかなカーブを描きながらニューデリー駅に入る。

 駅を出るとメインバザールに向かってクラクションがけたたましい。この前のヒマラヤの風景が脳裏から擦れていくのがわかった。写真を取っておいてよかった。

 しばらく頑張って歩くと、いつも通りサンタナに入り、けだるそうなスタッフが出迎えてくれた。ゴールデンウィークに入ったらしく、宿にはいつも以上に日本人が多かったが、社会人の人が多く仕事の話も沢山聴けて久々に面白かった。インドで無意味に近い時間を過ごすことも多かったので、「働く」ということがすごくポジティブな響きを持っていた。

 それは日本での毎日がここでの旅より穏やかな記憶で、その哀愁のようなものが蘇ってきたのかもしれない。

 デリーの暑さにやられて、少し寝ることにした。

ここからは性風俗など汚らわしい表現が多いです。
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 夕方の4時に目が覚める。目を開けると扇風機がグルグルと頭の上を回り、暑い空気をかき回していた。

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